その答えは何のため? 一番意味がないと思った就活生の答え

その答えは何のため? 一番意味がないと思った就活生の答え

私は就活していたときに50社ほど面接を受けてきましたが、「お前は就職する気があるのか?」と思った就活生を一度だけ見かけました。今回はその就活生について話したいと思います。

優秀な人材は公務員を目指すという主張

就活生5人のグループ討論で「企業にとって優秀な人材とはどのようなものか」という題でした。ひとまず一人一人が自分が思う優秀な人材を語るということで話が進んだのですが、その中の一人が「優秀な人材は公務員を目指す」という主張にこだわったのです。

「公務員でない民間企業に優秀な人材はいない」と面接官の前で平然と話していました。確かに彼は初めの自己紹介で公務員を志望していると言っていて、ちょっと変わっているなと思っていたのですが、むしろライバルが減ってラッキーくらいに思っていたのです。まさか彼が強大な敵となるとはこのときは思いもしませんでした。

彼は議論を遮るように自分の主張を繰り返すので、一向に議論が進みません。この場で司会を務めるとなれば、彼の主張をひたすら跳ね除けねばならないし、皆の雰囲気も重いため、率先して司会をやろうという人は皆無でした。

おそらく司会をしてもこの場をまとめるのはほぼ不可能で、面接官にはリーダーとしての資質に欠けると判断されてしまうでしょう。

そのため、司会不在のまま、ただ彼の主張が何度も繰り返されました。このままでは、司会をやらずとも全員落ちるのが目に見えています。

私はこの時点で負けを確信しました。この面接は諦めて、次へ行こう。

なら貴方は民間企業を受けなければいい

そして、彼の「優秀な人材は公務員を目指す」という主張に、私は「そう思うなら民間企業を受けなければいいのでは?」と指摘をしました。彼は何も言い返しません。表情も変えず黙っているので、私はこの場で司会を引き受け、改めて議論をスタートさせました。

これで彼が何も言わないままであれば、私は面接官に評価され、面接も先に進めたかもしれません。

しかし、彼はそれでも議論の度に「公務員でなければ優秀ではない」と言い出すので、その度に私は「ここは公務員を目指す人の集まりでないので、その話は他でしてください」と彼の話を全て断ちました。一度言い始めたらどうしようもありません。その面接での私の役割は、彼の発言を遮ることとなりました。一応は司会という立ち位置なのですが、明らかに一方に偏った司会振りに、面接官からは印象悪く見えたでしょう。

ちょっと面白かったのが、先程の「優秀な人材は公務員を目指す」「そう思うなら民間企業を受けなければいいのでは?」というやり取りで、彼が「自分は優秀ではないのでここにいる」と言い返さなかったことです。

そう言われれば私が返す言葉はなかったのですが、彼は自分が優秀な人材だと思っているのですね……。

まぁ、就職活動において自信というものはとても大切なものですね、はい。

ちなみに、面接の後で彼を除く他の三人と(主に彼の悪口で)意気投合し、「公務員被害者の会」を結成してメーリングリストで色々と話をすることができました。悲しいかな、あのときのメンバーは全員落ちていました。面接には落ちましたが、就活を共に戦える仲間と出会えたのがせめてもの収穫でした。